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2007/05/04

手順書作成の心得

「とても高い能力で仕事をして他の誰もできないような結果を出すこと」と「それほどでは無いにせよある程度高いレベルの仕事を複数人でこなすこと」ではどちらが良いかは仕事によって異なるので一概には言えません。

でも、前者の仕事に携わっている割合と後者の割合では多分後者の割合が多いでしょう。そして、後者のような仕事では手順書があるととても役に立ちます。
ということで、僕の経験から手順書を作成するにあたって気をつけるべきことを幾つか書いてみます。

これまでの経験では、多くの業務に於いて手順書を作成するのは非常に困難な場合が多かったです。僕が「手順書を作ろう」と言っても、周囲から「無理だ」とか「他の人もやろうとしたけど、そのままになっているんだ」とか言われていました。
それは何故か。
多分、業務に精通している人ほど手順書を作れないにも関わらず、業務に精通している人ほどそれを作りたいと考えるからではないのではないでしょうか。知りすぎているが故に書かなければならないと思う事が多くなりすぎて挫折するか、作っても実際に使う人には難解な取扱説明書ができてしまうかのどちらかです。

手順書を完成させるには、その仕事を全く知らない人が手順書の必要性を理解し、先輩の助言を得ながら作るのが一番です。そして、ある程度手順書の形を作ったらその人は手順書作りを止め、後任に手順書の見直しをさせるのです。
単純な作業ならそれほど時間はかからないかもしれませんが、多くの人に「手順書が作れないような作業だ」と信じられているようなものはある程度時間がかかることは覚悟しなくてはなりません。

では、もう少し具体的に手順書の作り方を列挙してみます。

 1. 確認や操作は漏らさず、順序通りに書く
 2. 常に見直し、繰り返し修正をかける

1について、仕事に慣れてくると当たり前のことはわざわざ書かなくてもいいという考えを持つ人がいます。順序についても、当然だから間違えようがないという理由で多少順序が間違っていても気にしない人もいます。
これでは十分なものはできません。
当たり前であっても、間違えようがないようなことでも、確認事項や操作を伴うものについては正確に記します。そうしないと、手順書を見て作業をしようとした時に、書いてある通りでは仕事ができないのなら誰もそれを見るはずがありません。手順書の有用性がそれを利用する人に実感できるものを作る第一歩が「確認や操作は漏らさず、順序通りに書く」ということなのです。

2について、手順書ができると作業の効率が多少向上し、それに伴い仕事が変わってくることがあります。暫くは古い手順書が通用する場合もありますが、それを放置しておくと後で変更する箇所が多くなり、結局最初から手順書の作り直しになってしまいます。しかも、古い手順書を利用している間に1の項目で書いたように手順書を見ないで作業をするような風習ができて、また手順書のない状態が始まってしまいます。
そうならないためにも「常に見直し、繰り返し修正をかける」という必要があるのです。
そして手順書を見直し修正するという風潮が根付くと、常に自分たちがやっていることを見直し、自分がやっていることが正しいことなのか否かを念頭に置くような姿勢も養われるのだと考えますし、そうなるよう教育しながら手順書を作っていく必要があるのです。

ここまで読んで、それほどの手間をかけて手順書を作る必要があるのだろうかという意見を持つ人もいるかもしれません。もしそう感じる人がいれば、きっとその人は冒頭に書いた前者のような仕事をしている人かきちんとした手順書に触れた事がないのではないかと考えられます。

最近では手順書を用いた運用の悪例が多く紹介されるようですが、それは手順書が悪いのではなく、それを運用する人が悪いのではないでしょうか。それなのに、手順書を見直して人を見直さないから手順書が悪くなるのではないかと思ったりします。

ただ、思った事を書き綴ってみましたが、これから手順書を作ろうと思っている人の参考にでもなれれば幸いです。

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コメント

手順書の大切さはドキュメントのない現場で仕事をすると痛感できます。
手順書をいかに素早く作成、編集できるかというところは改善されるべき点だと思います。
ソフトウェアと人間と、両方が目的へ向かって歩み寄る必要がありますね。
http://adventureframe.fem.jp/

投稿: AdventureFrame Office | 2009/03/08 01:43

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