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2006/07/09

ビジョンとは

先日、茨城への出張の際、4年ぶりに出向元の会社に足を運んでみました。
十年一昔と言いますが、4年が経過すると会社にいる人も大きく様変わりしていて、知り合いはほとんどいませんでした。そのため、15時には会社に着いたのですが、16時には手持ちぶたさにうろうろしているだけでした...にも関わらず、職場の雰囲気は全然変わっていないという不自然さだけが目に付きました。

帰り際に、部長へ明日の予定を伝えてそのまま戻る旨の挨拶をしようとすると、そこから暫く雑談が始まり、そのまま駅前の「つぼ八」へ本部長補佐を加えた3人で飲みに行く事になりました。
そこで、ビジョンについての話をしたので少し書いてみます。

まず、言葉を飾ってもしかたが無いので、「会社には失望している。ビジョンを持った従業員に会った事が無い」と言わせてもらいました。そこで、部長から帰って来た言葉は「俺にはある」とのこと。確かに部長の話を聞いているとビジョンと呼べるものを持っているような印象を受けました。ですが、僕が部長の言葉から感じたのはビジョンより小さな部所の目的や目標です。今、組織が抱えている問題や達成しなくてはいけない課題を主に考えているため、その組織に拘泥された状態で考えられたビジョンは、ある意味で手段や目標を実現するために考えられた理想的なプロセスに過ぎません。
ビジョンとはもっともっと高尚で完成されていなくてはいけいないような気がします。

次に、部長の反省として彼の持つビジョンを従業員に周知してないというのがありました。確かに、ある程度大きな企業でサラリーマン根性丸出しの従業員達にビジョンを伝えるのは難しいかもしれません。こういった反省の中で、部長の持つ危機意識とそれに対する検討内容のいくつかは僕の考えに合致するものがあり、会社に失望していた僕には一筋の陽光にも感じられました。

僕は会社の立場では最下層に位置する身分に過ぎません。そんな僕の口から出る言葉をとても腹立たしいと感じられたことでしょう。ですが、数年前に話をした時は「生意気だ」とか「黙って言う事を聞いていればいい」という事を言っていた人が、「俺も日々成長している」と言い、「お前も成長した」と素直に話をされていたのには驚きました。出向させて離れていても大切な事に気が付いているという言い方もされましたが、基本的に僕の言っている事は4年前に言っていた事とそれほど変わってはいません。しかし、4年前には見向きもしなかった言葉に耳を傾けてもらえるようになったのは多少良い方向への変化に感じられました。

ただ、僕をただのITマニアだと考えている節があるのは否めず、「直接員として本職をするのと、間接員としてサポートする側のどちらで働きたいのか?」という質問をしてくるのは悲しかった。僕が言っているのは、直接員や間接員とかいう今の仕事を前提にしたものではなく、新しいサービスで仕事を生み出そうということなのに...
時代の流れの中で、僕たちがやってきた仕事は技術者から人足へ変わろうとしている。そんな仕事を続けていたら、同じ技術力を持っている安い業者に取って代わられるだけだというのはなかなか伝わらないみたい。
このブログと相反する事を言うようだけど、結局民衆の愚かさを利用した仕事のしかたというのが一番強いのです。「おんぶにだっこ」の状態を作り出し、みんなに安心感を抱かせながら、自らは絶え間なく向上を続けるという構造を作るための施策なのに、これはわかってもらえてないみたい。

僕は会社にいる人の多くに疎まれています。部長はそのうちの何人からか評判を聞いて判断し、僕を扱っていたようですが、僕の話を聞いたのはこれが初めてです。一言言わせてもらうなら、なぜ僕の話を同じように聞かなかったのかということです。出向先で大きく成長したと褒めてもらいましたが、僕が言っていることは出向前と今とそれほど変わっていません。今回話をした内容で、「成長した」と評価するのは僕を見ていない証拠であり、ある意味で侮辱されているようにも感じます。
この事は、讒言が幅を利かせているような会社なのだという暗示にも感じられました。

もっとしっかりとしたビジョンを持ってもらいたいものです。

長くなりましたが、そろそろまとめます。
多くの人が目の前の目標や課題を勘違いしてビジョンと呼んでいるようです。ですが、ビジョンと呼んでいるものを見直し、もう少し高く設定してみて下さい。すると、今ビジョンと呼んでいるものがただの目標に過ぎないことに気が付きます。個人の目標が組織のビジョンになるはずがありません。そして、組織の目標もまたビジョンには小さすぎるのです。
ビジョンと呼ぶなら、それは普遍的で、世に求められるような形であるべきなのです。

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